ラクリエ求人|「Googleしごと検索(Google for Jobs)」が切り拓く求人の未来

〜新たな求人市場の発掘〜

2017年の誕生直後から、世界中の求人業界に大きなインパクトを与えているGoogleの求人情報検索サービス「Googleしごと検索(Google for Jobs)」。
《「Googleしごと検索」の基礎知識》はこちら
こちらの記事では、「Googleしごと検索」が上陸した今後、日本の求人業界が受けるであろう比較的短期的な影響について考察しました。今回はやや長期的な視野で、「Googleしごと検索」が少しずつ、でも確実に求人業界に与えていく影響や進化を想像してみましょう。

 

駅のホームで求職、トイレで求職…が当たり前に

求職者にとって「Googleしごと検索」は、今までで最も低いハードルで利用できる求人サービスと言えるのではないでしょうか。今や多くのスマホ、タブレットに「Google」にアクセスするためのアプリがインストールされています(もちろん、Android端末にはほぼ100%搭載されているでしょう)。PCでも「Google」にアクセスしたことが1度もないという人は、もはや少数派ではないでしょうか。「ググる」というスラングが一般化したことでも分かるように、日本でも「Google」という検索サービスはすっかり市民権を得ました。
そんないつでもすぐそばにあって、1日1度は利用する…例えば腕時計やメガネのような存在とも言える「Google」が求職の機能を強化させたことは、求職者にとって非常に大きなメリットとなります。まずは腰を据えて自宅の机や、町のカフェに席を確保…、そして自分に適した求人情報サイトを選んだり、そこにユーザー登録したり、すべてバラバラの書式で書かれたそれらのサイトを毎日循環して情報の更新をチェックしたりする…。そんな手間から解放され、求職者はもっと気楽に求人情報にアクセスできるようになります。駅のホームで電車を待っている時間や、飲食店で食事が出てくるまでのわずかな待ち時間、はたまたトイレの中でも求人情報にアクセスする人がずっと増えることでしょう。
実はこの「気楽な求職」は業界全体を変えてしまうほどの、我々の想像を超えたインパクトを持っているのです。

 

「就職したくない就職希望者」を狙え!

当然のことですが現状、求人業界は「就職したい人」に向けてサービスを展開しています。しかし考えてみてください。「就職したい人」とは、どこからどこまでの人を指すのでしょうか?
例えば「家族がいるのに会社を突然リストラされ、来月は収入ゼロ…。今すぐ、何がなんでも就職しなければならない!」というお父さん。この場合は確実に「就職したい人」と言えるでしょう。しかし、世の中にはここまで熱量が高くない就職希望者が大勢います。すでに職に就いていながらも「上司と反りが合わない」「雇用条件に満足ができない」「オフィスが自宅から遠い」……様々な事情で、「いつかは転職したい」と思っている人。さらには「現状に不満はないが、世の中にはもっと自分に適した企業があるのではないか」と漠然と考えている人などなど…。こうした「ゆるい就職希望者」の数は「積極的な就職希望者」よりもずっと多いはずです。
かつての求人メディアはこのような「ゆるい就職希望者」をフォローできずにいました。彼らが動き出さない以上は、彼らを発見する手立てがないからです。しかし彼らを動き出させる可能性があるのが「Googleしごと検索」の手軽さなのです。「ゆるい就職希望者」たちが就寝前のベッドの中で、自宅付近のランチの美味しいお店を「Google」で探すついでに、自宅付近の手ごろな就職口を探すようなことが、現実に行われるようになるでしょう。
また、「Googleしごと検索」の持つ特性の1つに「自動起動」があります。これも「ゆるい就職希望者」を刺激する可能性があるのです。「Google」で、例えば「事務 東京 仕事」など「職」に関わるワードを検索した場合、「Googleしごと検索」が自動的に起動し、そのワードに見合った求人情報を表示します。逆を言えば、その気はなくとも何かを検索した拍子に「Googleしごと検索」が起動し、求人情報を目にする機会があるわけです。そこで表示された情報にユーザーが興味を持った場合、ついでにクリックしてみるかもしれません。そしてそんな偶然によって、華麗な転職を遂げる人々が出てくる可能性は大いにあるのです。こうして「Googleしごと検索」が、水面下に潜んでいた「ゆるい就職希望者」たちを次々と浮かび上がらせることになります。求人情報メディアも企業も切り拓くことが困難だった未開発の市場を、「Googleしごと検索」がついに切り拓くのです。

 

かつてあり得なかった出会いのために…

企業側も、こうした変化に対応しなければなりません。「Googleしごと検索」でさらに激化する人材争奪戦を勝ち抜くために、どうやってアピールするのか、または会社そのものをどう変えていくのかが問われることになるでしょう。そして求職活動が手軽になったことにより、企業側が想定していなかった人材が飛び込んでくる可能性もあります。例えば思いもよらない異業種からの応募は増加するでしょうし、求職が手軽になった分、さして興味もやる気もないまま、いい加減な気持ちで応募してくるような人もいるかもしれません。企業側には、こうした大量で多種多様な、熱量もバラバラな応募情報の海の中で、自社に必要な人材を正確に見極める技能やシステムの準備も必要になります。
しかし、これはチャンスに他なりません。今までは一定の熱量を持ち、最初から特定の職種を目指す人にだけ開かれていた自社の求人が、より広い分野の、様々な思いを抱く人の目に触れることになるのです。「Googleしごと検索」をうまく利用すれば応募数が増えることはもちろん、かつてはあり得なかった素晴らしい出会いが生じることも考えられます。転職なんて考えてもみなかった人があなたの企業に魅力を感じ、わざわざ転職してくることだってあり得るのです。求人情報サイトへのアクセスや個人情報の登録をおっくうだと感じていた中高年層のWeb就職も活発になっていくでしょう。十分な経験や知識を持つ人材が欲しい企業は、それも叶えやすくなるわけです。

今回は「ゆるい就職希望者」の発掘という課題をベースに、「Googleしごと検索」がもたらす未来を見てきました。求人情報にアクセスする人が増加するほど、良い人材を確保するために企業がやるべきことも増えていきます。「Googleしごと検索」が日本でのサービスを開始しようとしている今、あなたの会社がやらなければならないことは何でしょうか? 出遅れることは競争から脱落してしまうことを意味します。まずは「Googleしごと検索」に興味を持つことから始めてみましょう。

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