ラクリエ求人|採用のキーワード「母集団」とは何か? 〜良質な母集団を形成するために〜

〜良質な母集団を形成するために〜

長年人事や採用を担当されている方ならば、「母集団(ぼしゅうだん)」という言葉をご存知かもしれません。「母集団」は採用候補者となる集団を指す言葉ですが、この言葉を知っているのと知らないのとでは、採用の手法や効果が大きく変わってきます。本稿では「母集団」の基礎と、それをどのような認識で攻略すべきかをわかりやすくまとめていきます。

「母集団」とはどのような集団なのか?

 近年の採用活動において、「母集団」という言葉はよく使われます。まず始めに言葉の意味をご紹介しておきましょう。母集団とは、自社の採用候補となっている人材の集団を指します。より具体的に言えば、自社が求人している状態であることを知っており、なおかつ自社を検討対象の1社としている人の集団、という意味で使われます。
 特に人手不足が顕著で、企業間の人材獲得競争が激しい現代において、企業は自社の努力でこの母集団をいかに形成するかが勝負の分かれ目となってきます。母集団が大きければ大きいほど自社は人手不足に困らないということですし、逆に小さければ採用機会は減り、何らかの策を講じなければならないということになります。
 とはいえ、母集団の形成はどの企業も自然に行なっているものでしょう。通常、採用とは採用計画に基づき募集をかけて母集団を形成し、その母集団の中から採用する…という手順で行われます。しかしこの母集団という言葉に着目し、そこに向けてのアプローチを考察することで採用計画やその成果は大きく変わってきます。
 まずはその第一歩として、自社はどのような母集団を形成するべきなのかを考えてみてください。自社はどのような企業であり、どんな業務に従事するどんなタイプの人間を何人必要としているのか…。それにより募集の手法も、求人原稿の言葉の選び方も変わってくるでしょうし、結果として形成される母集団のカラーもかなり変わってきます。母集団のカラーが変わることで、母集団に対してどのような選考を行なうか、というところも変わってくるでしょう。母集団形成は求人の要であり、良質な採用を行なううえで必ず考えなければならない課題の1つなのです。

意味のある母集団形成を意識する

 母集団は大きい(つまり人数が多い)ことに越したことはありませんが、他方で「大きければいい」というものでもありません。重要なのはその、つまり本当に自社で欲しい候補者であるかどうかです。もちろん業務内容等によっては、質はどうあれとにかく大きな母集団を形成する…という作戦をとるのも選択肢の1つです。しかし多くの場合はやはり自社の欲しい人物像とかけ離れた人ばかりで大きな母集団を形成しても意味がありません。
 募集を始める時から、人材の「条件的フィット」「カルチャー的フィット」を意識しましょう。「条件的フィット」とは、つまり給与、業務内容、勤務地、勤務時間などといった、雇用条件に対して求職者がフィットするかどうか。「カルチャー的フィット」とは、自社の環境や社員の傾向、社風…といった社内文化に対して求職者がフィットするかどうか…ということです。これらをうまく満たした人ばかりの母集団を形成することができれば、それは理想的な求人と言えます。逆にこれらがフィットしない人だらけの母集団が形成されてしまった場合、企業側は選考に苦労するばかりですし、求職者側も就職活動に無駄な時間と労力を費やしてしまうことになります。募集するときに自社が必要とする「条件的フィット」と「カルチャー的フィット」を分かりやすく明確に伝えることは採用の効率化と良質な人材獲得につながり、また求職者に対するマナーでもあるわけです。

良質な母集団の形成方法

 では、自社にフィットする良質な母集団を形成するために、企業はどのような方策をとればいいのでしょうか。求人には様々な方法がありますが、まずはオウンドメディアリクルーティング…つまり「自社ホームページ内での求人」を適切な形で行なうことをオススメします。本来、「雇用条件」も「カルチャー」も100社あれば100通りに違うはずです。求人サイトの定型フォーマットに沿って求人を行なうよりも、自由に表現できる自社のサイトで、各社独自のやり方で求人する方が合理的でしょう。「雇用条件」「カルチャー」を、自社にとって最適な形で求職者に伝えることができれば、自然と良質な母集団が形成されるはずです。
 また自社ホームページで行なう求人には、特に大きなコストはかかりません。求職者の反応を見ながら内容を少しずつ改良していくような場合も、何度でも好きに編集できる自社求人にはメリットがあるでしょう。そして、求職者からの注目度が高いこともポイントです。Indeedの調査によれば、検討企業のホームページを見る求職者は全体の84%という結果が出ています。経路はどうあれ、ほとんどの求職者が検討企業のホームページを見ていることを考えれば、これを使って自社の求人情報やポリシー、カルチャーを的確な形で発信することには、大きな意義があると言えます。
 自社ホームページでの求人をあまり積極的に行なってこなかったという企業様は、まずシンプルなものでかまわないので、自社の文化や理想とする人材をしっかりと伝えるような求人ページを作ってみましょう。その際には我々株式会社エクシートが提供する、求人ページ制作ツール「ラクリエ求人」のご利用をぜひご検討ください。プログラム不要で自社ホームページ内に求人ページがすぐ作れ、すぐ運用・編集できる、どなたにも使いやすいツールとなっています。

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